ビタミンとミネラルについて
執筆者:高城 紗織(たかしろ さおり)
ビタミンやミネラルは三大栄養素(炭水化物・たんぱく質・脂質)とは異なりエネルギー源ではありませが、代謝に関与するなど人体の機能を正常に保つ役割がある栄養素です。
今回はビタミン、ミネラルのそれぞれの性質や欠乏症などについてご紹介します。
水溶性ビタミンと脂溶性ビタミンの種類とその違い
ビタミンは水に溶ける「水溶性ビタミン」と水にほとんど溶けない「脂溶性ビタミン」の2種類に分けられます。
水溶性ビタミンには
・ビタミンB群(B1、B2、B6、B12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチン)
・ビタミンC
・ビタミンC
脂溶性ビタミンには
・ビタミンA
・ビタミンD
・ビタミンE
・ビタミンK
があり、そのほとんどが体内で合成できない、もしくは作ることができても量的に不十分であるため、食品などから摂取する必要があります。
水溶性ビタミンと脂溶性ビタミンの体内での違いとして、水溶性ビタミンは体内で余分なものは都度尿として排出されますが、脂溶性ビタミンの場合は脂肪組織や肝臓に貯蔵される点が挙げられます。
水溶性ビタミンと脂溶性ビタミンの体内での違いとして、水溶性ビタミンは体内で余分なものは都度尿として排出されますが、脂溶性ビタミンの場合は脂肪組織や肝臓に貯蔵される点が挙げられます。
ミネラルの種類について
ミネラルも体内で合成できない栄養素なので食事などから摂取しなければなりません。
厚生労働省「日本人の食事摂取基準」(2020年版)では
多量ミネラル5種
・ナトリウム(Na)
・カリウム(K)
・カルシウム(Ca)
・マグネシウム(Mg)
・リン(P)
と、
微量ミネラル8種
・鉄(Fe)
・亜鉛(Zn)
・銅(Cu)
・マンガン(Mn)
・ヨウ素(I)
・セレン(Se)
・クロム(Cr)
・モリブデン(Mo)
について基準が定められています。
厚生労働省「日本人の食事摂取基準」(2020年版)では
多量ミネラル5種
・ナトリウム(Na)
・カリウム(K)
・カルシウム(Ca)
・マグネシウム(Mg)
・リン(P)
と、
微量ミネラル8種
・鉄(Fe)
・亜鉛(Zn)
・銅(Cu)
・マンガン(Mn)
・ヨウ素(I)
・セレン(Se)
・クロム(Cr)
・モリブデン(Mo)
について基準が定められています。
ビタミン・ミネラルの欠乏時の体のサイン
ビタミンやミネラルの不足による健康障害が起こるまでの期間はその栄養素や症状によってそれぞれ異なります。今回は現代の日本人が特に不足しがちなビタミン、ミネラルの欠乏時の症状について一部ご紹介します。
ビタミンAは現代の日本人が推奨量を満たせていないビタミンの一つです。欠乏時の症状として、夜盲症や皮膚や粘膜の乾燥、免疫機能の低下などがあります。
ビタミンC不足は、野菜や果物の摂取が少ない人、アルコールや薬物の依存症者に多く見られます。また喫煙者や受動喫煙者は、非喫煙者よりもビタミンCの必要性が高くなります。ビタミンC不足の症状には、貧血、倦怠感、疲労感、気力低下、食欲不振などがあります。
カルシウムは、長期の不足により小児のくる病や骨粗鬆症などの原因となります。また高血圧、動脈硬化、糖尿病などの生活習慣病、認知障害、免疫異常、変形性関節症など多くの疾病を引き起こす可能性もあります。
鉄不足は、月経のある女性、鉄需要量の高い成長期の子ども・妊婦・授乳婦で多く見られます。鉄欠乏性貧血の症状として頭痛やめまい、動悸、息切れ、スプーンネイル、異食症(氷食症)などがありますが、小児ではさらに認知障害や体力・集中力低下などの症状が出ることも指摘されています。
鉄欠乏は徐々に進行し、重度の鉄欠乏にならないと症状となって現れにくいため、日頃から不足しないように注意が必要です。
ビタミンAは現代の日本人が推奨量を満たせていないビタミンの一つです。欠乏時の症状として、夜盲症や皮膚や粘膜の乾燥、免疫機能の低下などがあります。
ビタミンC不足は、野菜や果物の摂取が少ない人、アルコールや薬物の依存症者に多く見られます。また喫煙者や受動喫煙者は、非喫煙者よりもビタミンCの必要性が高くなります。ビタミンC不足の症状には、貧血、倦怠感、疲労感、気力低下、食欲不振などがあります。
カルシウムは、長期の不足により小児のくる病や骨粗鬆症などの原因となります。また高血圧、動脈硬化、糖尿病などの生活習慣病、認知障害、免疫異常、変形性関節症など多くの疾病を引き起こす可能性もあります。
鉄不足は、月経のある女性、鉄需要量の高い成長期の子ども・妊婦・授乳婦で多く見られます。鉄欠乏性貧血の症状として頭痛やめまい、動悸、息切れ、スプーンネイル、異食症(氷食症)などがありますが、小児ではさらに認知障害や体力・集中力低下などの症状が出ることも指摘されています。
鉄欠乏は徐々に進行し、重度の鉄欠乏にならないと症状となって現れにくいため、日頃から不足しないように注意が必要です。
まとめ
ビタミンやミネラルの必要量は個々のライフステージや生活習慣によって変動します。
また摂取量については栄養素によって日間変動や季節間変動も大きいことがわかっています。私たち日本人が不足しがちな栄養素と欠乏時の症状をきちんと把握しておくとで、将来的な健康面はもちろんのこと、日々の心身の状態を整えることができます。
個人個人が自分の身体の状態や食生活を振り返り、自身が不足している栄養素を知ることからはじめることをおすすめします
また摂取量については栄養素によって日間変動や季節間変動も大きいことがわかっています。私たち日本人が不足しがちな栄養素と欠乏時の症状をきちんと把握しておくとで、将来的な健康面はもちろんのこと、日々の心身の状態を整えることができます。
個人個人が自分の身体の状態や食生活を振り返り、自身が不足している栄養素を知ることからはじめることをおすすめします
参考文献
厚生労働省:「日本人の食事摂取基準」(2020年版)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/eiyou/syokuji_kijyun.html
国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所:「健康食品」の健康性・安全性情報
https://hfnet.nibiohn.go.jp/contents/indiv.html
厚生労働省:国民健康・栄養調査
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kenkou_eiyou_chousa.html