美肌によい栄養とは?

執筆者:藤井 歩(ふじいあゆみ)
いつまでも美しいお肌を保ちたい、というのは多くの方の願いではないでしょうか?

紫外線対策をしたり、化粧水などでしっかりとお肌をケアすることももちろん大切ですが、毎日の食事によって内側からケアしていくことも美肌作りには欠かせません。

そこで今回は、美肌に効果的な栄養について解説いたします。

肌老化の原因は活性酸素?

酸素は、私たち人間が生命活動を維持していく上で欠かせないものです。

呼吸によって取り込まれた酸素の数%は、通常よりも活性化された状態の「活性酸素」に変化します。

活性酸素は細胞伝達物質や免疫機能といった重要な役割を担っていますが、紫外線やたばこ、過度な運動、ストレスなどさまざまな要因で過剰に産生されると、細胞が酸化し肌老化が進み、しみ、しわなどの原因となります。

過剰な活性酸素を除去する効果が期待できる成分として注目されているのが「フィトケミカル」です。

フィトケミカルとは?

フィトケミカルとは、野菜や果物が害虫や紫外線などの外敵から身を守るために作りだしている色素や香り、辛味、苦味などの成分のことです。

フィトケミカルには強い抗酸化作用があり、人間の体内で過剰に発生した活性酸素を除去する働きがあります。

代表的なフィトケミカルの種類

フィトケミカルは何千・何万種類も存在するといわれていますが、今回は特に私たちの食生活において身近なフィトケミカルを紹介します。

これらの食材を意識して取り入れる事で抗酸化作用が期待でき、美しいお肌を作ることにつながりますよ。

ポリフェノール類
ブルーベリーや赤ワインなどの色素成分アントシアニンや大豆に含まれるイソフラボン、緑茶の苦み・渋み成分カテキンなど。

カロテン類
にんじんやかぼちゃなどの色素成分β-カロテンやトマトやすいかなどの色素成分リコピン、みかんやぽんかんなどの色素成分β-クリプトキサンチンなど。

イオウ化合物
大根やわさびなどの辛味成分イソチオシアネートやにんにく、玉ねぎ、にらなどの香り成分アリシンなど。

多糖類
海藻類のぬめり成分フコイダン、きのこ類に含まれるβ-グルカン、ごぼうや玉ねぎに含まれるイヌリンなど。

テルペン類
レモンなどの柑橘類の香り成分リモネンなど。

フィトケミカルを効率よく摂取するポイント

フィトケミカルは外敵から守るための成分なので、皮に多く含まれています。

そのため、できるだけ皮ごと食べるのがおすすめです。

また、フィトケミカルはさまざま種類を組み合わせて摂るのが望ましいので、食事の際には複数の食材を使い彩りをよくするよう心がけてみましょう。

旬の食材で美肌に近づく

美肌によい栄養素と言えば、抗酸化ビタミンであり、肌のハリや潤いに重要なコラーゲン生成に関わるビタミンCが有名です。

ビタミンCを摂るために、積極的に野菜を摂っているという方も多いのではないでしょうか。

しかし、野菜に含まれる栄養素は旬の時期とそうでない時期では大きく差があるという研究結果が出ています。

例えば、冬が旬のほうれん草ですと、ビタミンCの量は夏採りのほうれん草は100gあたりで20mg、冬採りは100gあたり60㎎となり、3倍も異なります。

他の野菜も、2~3倍程度の季節変動があると言われています。

生産技術の向上もありスーパーでは1年中安定して同じ野菜が販売されていますが、野菜の旬を考慮して購入することで野菜の栄養を効率よく摂取できます。

まとめ

毎日の食事が私たちの身体を作ります。

そのため、美しく若々しいお肌を保つためには、毎日の食生活を整え、身体にとって必要な栄養をしっかりと取り入れていくことが重要です。

参考文献

e-ヘルスネット「活性酸素と酸化ストレス」 厚生労働省

(https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-04-003.html)

e-ヘルスネット「抗酸化物質」 厚生労働省

(https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-009.html)

「野菜の旬と栄養価~旬を知り、豊かな食卓を~女子栄養大学 栄養学部 生物有機化学研究室 教授 辻村卓」独立法人農畜産業振興機構 

(https://vegetable.alic.go.jp/yasaijoho/joho/0811/joho01.html)

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